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第2章 新しいボク  ―ネットカフェ― 追記
2009/12/07(Mon)
※記載漏れ・追記

「あれ?! これ、忘れ物だわ、、、」

 堀口 恵理は、パソコンのメモリスティックが点滅しているのが目に入った。

 月に1、2回、息抜きに自宅マンションに近いこのネットカフェを利用している。

 恵理は、アメリカ留学のキャリアをかわれ、春から外資系の日本法人の役員秘書として働いている24歳の独身OLだ。

 リクライニングシートに横たわり、何も考えずマンガ本を読むのがお気に入りの時間になっている。

 何冊か読み終えた後、お店の蔵書検索をしようとパソコンに電源を入れた時、USBポートに挿したままになっているメモリスティックに気付いた。

――前のお客さんのだわ、、、 

 すぐにお店のスタッフに渡そうと思ったが、何が入ってるのだろうと好奇心が湧きファイルを開いてみる。

 たくさんのフォルダがあり、サムネイルを見るとたくさんの画像ファイルが入っているようだ。 

――見ちゃいけないのはわかってるけど、、、

 しかし他人のモノを覗き見するのは蜜の味だ。 躊躇いながらもサムネイルをクリックした。

――あらっ、可愛い

 色々なファッションに身を包んだ可愛い女の子の、鏡に映したセルフ撮影らしい写真がたくさん入っていた。

 次々と画像を見ていると、身につけるファッションはもちろん、色々な化粧法やウィッグなどを駆使してイメージや表情がコロコロ変わるこの女性に惹きつけられてしまっていた。

――ファッションブログの素材なのかなあ?! あっ! この服、素敵!

「あらまっ?!」

 最後のフォルダを開くと、女の子の全裸の写真があったのだ。

 一瞬、見てはいけないモノを目にしてしまったようでドキッとしたが、他人の秘密の核心を前にして誘惑には抗えない。

 しかし、画像をよく見てみるとノーメイクで微笑む彼女には、陰毛の陰りがなかった。

――パイパン?! 剃ってるのかしら、、、 それにこのバストは、、、

 バストの膨らみもまったくないのに気付いた。

「これって、、、 さっきまでと同じ女の子なの、、、」

――こんなに可愛いのに、、、 きっとコンプレックス持ってるんだろうなあ、、、

「えっ?! ち、違うわ、、、 」

 次に開いた画像には、にこやかに微笑む彼女の股間にペ○スがぶら下がっているのだ。

「おっ、男の子だわ!」

――うそっ!? 信じられない、、、 

 よく画像を見返してみても、ペ○スさえなければどうしても女の子にしか見えない。

「男の子だったんだあ、、、」

――このメモリー、どうしましょう、、、 この子、こんなの見られたって知ったら恥ずかしいだろうなあ、、、

 他人の秘密を覗いてしまった罪悪感で恵理はドキドキしているのだが、このスティックの処理を考えると困ってしまった。

 カフェのスタッフに渡したとしても、彼らだってこのファイルを見るはずで、この子の秘密を知る人間が増えるだけだ。

 受け取る時に落とし主は恥ずかしい思いをするに違いないし、受け取りにすら来れないかもしれない。

――このまま知らないふりしてるほうがいいのかしら、、、 どもこんなの、知らない人が持ってると思ったらこの子、ずっと不安だろうなあ、、、

 恵理はメモリースティックの処理の仕方をあれこれ思い浮かべながら残りの画像を次々とクリックしていった。

「ふぅ~、、、」

――どこの誰なんだろう、、、 会ってみたいなあ、、、

 試しに画像ファイル名でブラウザの画像検索をかけてみた。

「あっ!」
 一発でそのサイトに突き当たった。
            
――『女装外出日記 ヴィーナス&マース』ですって、、、 やっぱり、、、

 ブログの記事を次々開いてみると、確かに今まで見ていた画像がサイトの中にあふれていた。


     

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